- 2026年1月27日
【内覧会レポート②】安心できる地域医療を目指して
2026年2月2日の開院を前に行われた2日間の内覧会も、1月25日(日)に無事終了いたしました。
初日に続き、2日目も大変多くの方にご来院いただきました。また、私にとって非常に大切な恩師や先生方も応援に駆けつけてくださり、改めて地域医療の重みと、当院が目指すべき姿を再確認する一日となりました。
今回は、内覧会2日目の様子とともに、私が地域医療で学んだ連携へのこだわりについてお話しします。
私の歩み:高度専門医療から地域医療へ
昨日は、私が以前の職場でお世話になった あしもりクリニックの市木先生や、今後密接な連携を予定している 岡山協立病院の角南先生が来てくださいました。温かい励ましのお言葉をいただき、身の引き締まる思いです。
私はこれまで、心臓病センター榊原病院で循環器専門医として、一刻を争う高度な専門治療に携わってきました。当時は「心房細動の患者様にはこの治療」「心不全の患者様にはこの薬」というように、患者様と治療を1対1で結びつけることばかりを考えていた部分がありました。
しかし、その後約4年間、あしもりクリニックで地域医療に従事する中で、その考えは大きく変わりました。
病院に来る時の患者様と、地域で生活している時の患者様では、私たち医師との「接点」が全く異なります。専門病院では見えにくかった、患者様の日常の暮らしが、地域医療では診療の真ん中にあります。
ケアマネジャー・訪問看護師
地域でかかりつけ医として患者様に向き合うと、病気そのものだけでなく、「最近足腰が弱って買い物が大変になった」「物忘れが出てきて薬の管理が不安だ」といった、生活上の困難に関する相談を数多く受けます。
そうした場面で欠かせない存在が、ケアマネジャー(介護支援専門員)さんや訪問看護師さんです。
榊原病院にいた頃は、こうした職種の方々と直接お話しする機会は多くありませんでした。しかし、患者様が住み慣れた地域で安心して過ごし続けるためには、医療と介護の連携は不可欠です。
特に心不全の診療においては、2025年の最新ガイドラインでも、医師だけでなく看護師、薬剤師、そしてケアマネジャーといった多職種チームによる疾病管理が、再入院の予防や生活の質の向上に非常に有効であるとされています。
当院のこだわり
当院には診察室が3つあります。
そのうちの1つは、主に発熱外来として使用する予定ですが、もう一つ大切な役割を持たせています。それは、「ケアマネジャーさんや訪問看護師さんと、患者様についてじっくり話し合う空間」にすることです。

病気を治すのは私の役割ですが、患者様の生活を支える専門家として、ケアマネジャーさんたちの力は非常に大きいと考えています。診察室という点の関わりだけでなく、生活の現場を知る多職種の方々と情報を共有し、チームで患者様を支える体制を整えています。
近隣病院とのネットワーク
また、在宅やクリニックでの加療が難しく、入院治療が必要だと判断される場面もあります。そうした際には、今回お越しいただいた角南先生がいらっしゃる岡山協立病院をはじめ、近隣の病院と迅速に連携を取り、最適な医療を提案してまいります。
心不全などの慢性疾患は、ステージに応じて求められるケアが変わります。ステージが進んでも、地域全体で切れ目のないサポートを提供できることが、当院の強みでありたいと考えています。
結びにかえて
病気と治療の1対1の付き合いではなく、患者様の生活も意識できるかかりつけ医でありたい。
内覧会でお二人の先生の顔を見て、その決意を新たにしました。
2月2日の開院まで、あとわずかです。
岡山市中区の皆様が、自分らしい生活を一日でも長く続けられるよう、地域の多職種チームと手を取り合って邁進してまいります。
参照資料
日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン 2025年改訂版 心不全診療ガイドライン