• 2026年4月6日

健診で『血糖値が高い』と指摘されたら?

健康診断の結果用紙に「血糖値が高め」「要再検査」と書かれていた…。
そんな経験はありませんか?

「もしかして糖尿病?」と不安になる方は多いですが、血糖値が高い=即、糖尿病の診断、というわけではありません

この記事では、健診で血糖値の異常を指摘されたときに確認すべきポイントと、なぜ放置が危険なのかを、わかりやすく解説します。

血糖値は食事の影響を非常に強くうけます。まずは、ご自身の採血がどちらのタイミングだったかを確認しましょう。

10時間以上食事をとっていない状態で採血した血糖値です。
多くの健診は『朝食を抜き』で行われるため、こちらに該当します。

食事の時間に関係なく採血した血糖値です。食後は数値が上がるため、空腹時と比べて高めになります。

📌 ポイント:健診で指摘された値が空腹時の値かどうかを確認しましょう。食後に測定した随時血糖値であれば、数値が高めでも心配のない場合があります。

血糖値が以下の数値に該当すると「糖尿病型」と呼ばれます。

・空腹時血糖値:126 mg/dL 以上

・随時血糖値:200 mg/dL 以上

・HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー):6.5% 以上

HbA1cとは、過去1〜2ヶ月の血糖値の平均的な状態を反映する指標です。健診で血糖値と一緒に測定されることが多く、こちらも「糖尿病かどうか」を判断するうえで重要な数値です。

重要なポイントです。血糖値の数値が「糖尿病型」に該当したとしても、それだけで「糖尿病です」と診断されるわけではありません。

糖尿病と診断されるのは、次の条件が揃った場合です。

① 血糖値(空腹時・随時)とHbA1cの両方が糖尿病型 
  → 1回の検査で糖尿病と診断

② 血糖値のみ糖尿病型(HbA1cなし) 
  → 別の日に再検査して、再度糖尿病型なら糖尿病と診断

③ 典型的な症状(口渇・多尿・体重減少)+血糖値が糖尿病型 
  → 糖尿病と診断

健診で血糖値が高かった場合でも、多くのケースで1回の結果だけでは確定診断になりません。正確な診断のために、医療機関での再検査が必要です。

「血糖値が高くても、体に不調は感じない」という方はとても多いですし、実際、糖尿病の患者さんの多くは自覚症状がありません。

しかし、だからこそ注意が必要です。糖尿病の特徴は、自覚症状が出にくいまま、静かに体の内側でダメージが蓄積されることにあります。放置した状態が続くと、以下のような深刻な合併症につながります。

  • 心血管疾患(心筋梗塞・脳梗塞) 
     高血糖が続くと血管が傷つき、動脈硬化が進みます。
  • 眼の合併症(糖尿病網膜症) 
     悪化すると視力低下・失明につながることがあります。
  • 腎臓の合併症(糖尿病腎症) 
     進行すると人工透析が必要になる場合があります。
  • 神経障害 
     手足のしびれや感覚の低下が起こります。

当院は循環器内科を専門としているため、糖尿病と心臓・血管疾患の深い関係を日常の診療の中で見てきました。血糖値の管理は、将来の心臓病・脳卒中を防ぐうえでも欠かせないと、強く感じています。

① 採血は空腹時かどうかを確認する

② 空腹時126 mg/dL以上、またはHbA1c 6.5%以上なら「糖尿病型」

③ 1回の結果だけでは確定診断にはならない → 医療機関で再検査を

④ 自覚症状がなくても、放置すると合併症リスクがある

⑤ 早期発見・早期対応で、将来の大きな病気を予防できる


ご受診をお考えの方へ

まつもと内科・循環器内科(岡山市中区中納言町)では、病気の予防とその後のケアの両方を大切にし、患者さま一人ひとりが安心して日々を過ごせる医療を目指します』という理念のもと、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病の診療に力を入れています。
「健診で血糖値が高いと言われた」「どこで再検査すればいいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。早期発見と適切な対応こそが、将来の大きな病気を防ぐ一歩と考えます。

まつもと内科・循環器内科
院長 松本 健佑
資格:循環器内科専門医

参照資料

  • 『糖尿病診療ガイドライン 2024』日本糖尿病学会

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