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【講演会レポート】循環器医が考える糖尿病治療 ― 山口大学・佐野元昭先生のご講演

こんにちは。岡山市中区中納言町の「まつもと内科・循環器内科」院長の松本健佑です。

2026年9月29日、第308回岡山市医師会循環器疾患研究会に参加し、山口大学の佐野元昭先生のご講演 「循環器医が考える糖尿病治療戦略」 を拝聴しました。

糖尿病のある方は、心筋梗塞や心不全などの心臓の病気や、腎臓の病気を合わせ持つことが少なくありません。循環器の医師として、糖尿病をどうとらえ、どう治療に向き合うか。日々の外来に直結するお話でしたので、印象に残ったことをお伝えします。

講演のテーマ ―「心臓・腎臓・代謝はつながっている」

糖尿病の治療というと、血糖値を下げることに目が向きがちです。佐野先生は、心臓や腎臓を守ることまで含めて糖尿病の治療を考える 大切さをお話しされました。

その土台として紹介されたのが、「CKM症候群(心臓-腎臓-代謝症候群)」 という考え方です。2023年に米国心臓協会が提唱したもので、心臓病・腎臓病・肥満や糖尿病を別々の病気としてではなく、ひとつながりの流れとして、早い段階から見ていこうというものです。

CKM症候群については、「CKM症候群」とは ― 心臓・腎臓・代謝をひとつながりで見る新しい考え方で詳しくまとめています。

印象に残ったこと ― 問題の「源流」はインスリン

佐野先生のお話で特に印象に残ったのは、さまざまな問題の 「源流」 についてです。

内臓脂肪や、本来は脂肪がつかない肝臓・筋肉などにたまる脂肪(異所性脂肪)が増えると、インスリンが効きにくくなります。すると体は、血糖を保とうとして インスリンをたくさん出す ようになります。

先生は、「インスリンがまだ十分に出せている段階から、すでに問題は始まっている」 と話されました。血糖値が正常に見えるのは、膵臓が頑張ってインスリンを多く出しているからにすぎない、ということです。

血糖値という「結果」だけでなく、その手前で起きている変化に目を向けることが大切だと、改めて感じました。

講演を聞いて、診療で大切にしたいこと

外来では、「体重は増えているけど、血糖値は大丈夫です」というお話をよく伺います。今回のご講演で、血糖値だけでは見えない変化がある ことを改めて意識しました。

これからも、血糖だけでなく、お腹まわりの脂肪、血圧、コレステロール、そして腎臓と心臓の状態を、ばらばらにではなく ひとつながりのもの として診ていきたいと思います。

こんな方は一度ご相談ください

  • 健診で、血糖や HbA1c が「やや高め」と言われた
  • 血糖は正常でも、お腹まわりが気になってきた
  • 糖尿病の治療中で、心臓や腎臓のことも気になっている
  • 健診でメタボの「予備群」や「基準該当」と判定された

ご自身やご家族のことで気になることがあれば、どうぞお気軽にお声かけください。


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